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新着情報

DPC施設の入院患者におけるrhTSH使用時の診療報酬改定に関して(2014.04.17)

日本医師会「原子力災害における安定ヨウ素剤服用ガイドライン」(2014.03.19)

タイロゲン(rhTSH)の入院時使用について(2013.12.10)

I-131内用療法に際して治療証明書を(2012.03.15)

空港などの放射線モニタ、ならびにショッピングセンタなどの炎センサーのアラームについて(2012.03.15)

妊娠初期のチアマゾール投与に関する注意喚起について(2011.11.30)

DPC施設の入院患者におけるrhTSH使用時の診療報酬改定に関して

昨年度、DPC施設において甲状腺の悪性腫瘍で入院した患者に対して、rhTSH(タイロゲン)を用いた場合は、出来高算定となることを案内いたしました。
本年度施行開始された新しい診療報酬規定で、甲状腺の悪性腫瘍における手術・処置等2にrhTSHを使用した場合の区分が新設されました。これにより、入院中に手術を実施しなかった患者がrhTSHを使用した場合に対して、新たな診断群分類(100020xx99x3xx)が適用され、包括化されることとなりました。
I-131内用療法に対しても従来通り診断群分類(100020xx99x2xx)が設定されていますが、rhTSH使用下にアブレーションを行った場合は、新たな診断群分類(100020xx99x3xx)を適用することとしてください。

日本甲状腺学会

日本医師会「原子力災害における安定ヨウ素剤服用ガイドライン」

日本医師会 - 新着情報一覧ページ
「2014.03.12 原子力災害における安定ヨウ素剤服用ガイドライン及びガイドブックの策定について」のPDFファイルをご覧ください。

タイロゲン(rhTSH)の入院時使用について

H24年5月23日発出 中医協総-5」におきまして、入院患者においてアブレーション目的でタイロゲンを使用した際には、包括評価対象外となり出来高算定されることと明記されています。
このことが衆知されていないようですので、発出後1年半経過した時点ではありますが、皆様にお伝えすることといたしました。
ただし、転移を有する患者は タイロゲン使用の適用にはなっておりませんので、ご注意ください。また、この発出文書には、タイロゲンを診断で用いる場合の記載はありませんので、入院患者で診断目的に用いた場合には包括評価となるようです。この点におきましてもご注意ください。

日本甲状腺学会

I-131内用療法に際して治療証明書を

---放射線モニタおよび炎センサーの作動に注意

日本甲状腺学会では臨床重要課題として「I-131内用療法の手引きの作成」を取り上げ、平成19年に「手引き」を、続いて平成23年に「バセドウ病治療ガイドライン2011」を作成した。その過程で、空港などの放射線モニタ、ならびにショッピングセンタなどの炎センサーのアラームの作動に注意を要することが判明しました。そこで、その情報を会員の皆様にお知らせし、注意を喚起するとともに、I-131内用療法を受けた患者への「治療証明書」の雛形を作成しましたので、ダウンロードしてご利用いただきたいと存じます。

WG責任者 小西淳二
担当 御前 隆

空港などの放射線モニタ、ならびにショッピングセンタなどの炎センサーのアラームについて

近年空港などでの保安検査が厳しくなっており、外国では核物質を用いるテロリズムを想定した放射線モニタがアイソトープ治療後の患者の体内残留放射能を検知してアラームが作動してしまう事例もいくつか報告されている1), 2)。海外旅行を計画している患者さんに対しては、治療を行ったことを証明する文書を発行しておけば無用の混乱を避けることができると思われるので、外国の例2)を参考に日本版の文案を英文で作成した。和文でも同様の文書を作成する予定であったが、最近国内のショッピングセンタや一部の医療機関に設置された紫外線感知型炎センサーが、ガンマ線が原因と思われる誤作動を起こす事例3)が報告されたことを受けて、日本語版ではその可能性についても言及する内容とした。

1.
Gangopadhyay KK, Sundram F, De P. Triggering radiation alarms after radioiodine treatment. B M J 2006; 333: 293-294.
2.
Sinzinger H, Aizinger P, Neumann I et al. Radiation alarm at an airport after radioiodine therapy. Nucl Med Commun 2005; 26: 67-68.
3.
田尻淳一.放射性ヨード(RI)治療後に炎感知器が作動した症例.臨床甲状腺研究会自由発表 2007 http://www.rinsho-kojosen.jp .

治療証明書ダウンロード(word/27KB)
※右クリックして「対象をファイルに保存」を選んでダウンロードしてください。

妊娠初期のチアマゾール投与に関する注意喚起について(2011.11.30)

バセドウ病は妊娠可能女性に多くみられ、我が国では大半が抗甲状腺薬治療をうけています。抗甲状腺薬にはチアマゾール(MMI)とプロピルチオウラシル(PTU)の2薬剤がありますが、甲状腺機能亢進症に対する有効性と副作用の観点から、日本甲状腺学会編のバセドウ病治療に関するガイドラインではMMIを第1選択薬とすることを推奨してきています。一方、以前からMMI服用バセドウ病患者の新生児に頭皮欠損、臍帯ヘルニアなどの奇形の報告があり、とくに臍腸管遺残、気管食道瘻、食道閉鎖症、後鼻孔閉鎖症等重篤な奇形を含むMMI embryopathy (MMI奇形症候群)と称せられる症候群とMMIとの関連性を疑う報告が発表されてからは、妊娠バセドウ病患者にどちらの抗甲状腺薬を使用すべきか、非常に難しい問題となってきました。「バセドウ病治療ガイドライン2011」では、MMI奇形症候群を裏付ける根拠は十分ではないものの、万一の場合の母親の精神的ケアの点も考慮し、「妊娠初期、少なくとも妊娠4~7週はMMIを使用しないほうが無難である。」とのステートメントとなっています. 今回、我が国で進行中の多施設前向きコホート研究「妊娠初期に投与されたチアマゾールの妊娠結果に与える影響に関する前向き研究(Pregnancy Outcomes of Exposure to Methimazole Study:POEMスタディ)」グループから、妊娠初期のMMI継続曝露がMMI奇形症候群の発生、特に臍関連奇形と密接な関連性があることを示す中間結果が報告されました。前向きコホート研究で初めて明らかにされたこの結果をふまえ、可能な限り妊娠初期のMMI継続は回避されるよう、甲状腺疾患の診療に当たられる医療機関の皆さまに改めて注意を喚起したいと思います。

POEMスタディの中間結果によりますと、MMI群の関連奇形発生頻度は85生産児中5例(95%信頼区間:1.9-13.2 %)と、予測される一般発生頻度の0.1 %に比較して極めて高率でありました。5例とも妊娠成立前から妊娠12週までのMMI継続曝露例であり、全ての症例に臍関連奇形をみとめ、1例は頭皮欠損合併症例でした。一方、PTU群121例および抗甲状腺薬非曝露群83例、MMI群のうち妊娠12週までにMMIを中止または他剤に変更した38例の生産児には同類の奇形発生は認めませんでした。しかし妊娠初期PTU曝露やバセドウ病自体とこれらの先天異常発生との関連性や、妊娠判明後早期のMMI中止で当該先天異常発生が回避できるか等について検討するためには症例数がまだ十分ではありません。最終結論は、2014年に予定されていますPOEMスタディの最終報告を待ちたいと考えています。(POEMスタディ中間報告結果、患者用説明文、製薬会社安全情報については下記ウェブサイトをご参照下さい。)
現時点における、チアマゾール奇形症候群の発生を最小限に回避するための我々の考え方を以下に示します。

バセドウ病による妊娠への悪影響を避けるためには,妊娠前に抗甲状腺薬やその他の方法で甲状腺機能のコントロールを十分に行うことが重要である。その際、妊娠初期のチアマゾール内服をできるだけ避けるために,妊娠は計画的に行う必要がある.チアマゾールの服用を継続しながら妊娠する場合には、基礎体温測定と市販の妊娠診断薬等で妊娠の早期確認を指導し、妊娠が判明した時点でチアマゾール内服を中止にして直ちに来院させる。可能な限りチアマゾールは中止し、必要であればプロピルチオウラシルや無機ヨウ素に変更する。
副作用などでチウラジールが使用できない場合や,抗甲状腺薬治療では甲状腺機能を正常化できない場合には,手術やアイソトープ治療によって甲状腺機能を正常化させてから妊娠する方法を考慮する。
妊娠中に抗甲状腺薬を開始する場合には,妊娠初期*はプロピルチオウラシルを第1選択薬とするが、妊娠中期以降であれば副作用や効果の観点からチアマゾールを第1選択薬とする。
*後鼻孔閉鎖・食道閉鎖発生の時期は妊娠7週まで、臍関連奇形発生の時期は妊娠9週まで、頭皮欠損発生の時期は15週までと考えられている。
プロピルチオウラシルが副作用などで使えないなどの理由で,妊娠初期にチアマゾールを継続する場合には,臍関連奇形その他のチアマゾール関連先天異常合併のリスクに関して患者にカウンセリングを受ける方法があることを知らせる(妊娠と薬情報センターホームページ参照:URL:http://www.ncchd.go.jp/kusuri/
1.
「妊娠初期に投与されたチアマゾール(MMI)の妊娠結果に与える影響に関する前向き研究(Pregnancy Outcomes of Exposure to Methimazole Study : POEM study):中間報告について」(URL:http://www.ncchd.go.jp/kusuri/
2.
「妊娠初期に内服した抗甲状腺薬が赤ちゃんに与える影響の調査」(POEMスタディ)とその中間結果から今後妊娠する際のご注意 (患者用説明文)(URL:http://www.japanthyroid.jp/public/information/index.html)
3.
「安全性情報:チアマゾールによる先天異常について」(URL: http://chugai-pharm.jp/hc/ss/pr/drug/news/detail/1259597529545/1.html?cmp=others&cha=gakkai_banner&seg=jta_1111(11月28日オープン予定))

2011年11月30日

日本甲状腺学会「バセドウ病薬物治療ガイドライン」作成委員会
委員長 中村 浩淑

「妊娠初期に投与された抗甲状腺薬の妊娠結果に与える影響に関する前向き研究
(Pregnancy Outcomes of Exposure to Methimazole Study: POEM Study)」
グループ研究代表者 荒田 尚子

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