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診断ガイドライン

診断ガイドラインについて

診断ガイドラインについて

2002年、紫芝良昌初代理事長のもと、甲状腺疾患診断ガイドライン作成ワーキンググループ(満間照典, 紫芝良昌, 内村英正, 長坂顕雄, 網野信行, 赤須文人, 赤水尚史, 芦澤潔人, 飯高 誠, 市川和夫, 伊藤光泰, 遠藤登代志, 岡村 建, 岡本泰之, 久保田憲, 清水多恵子, 高野 徹, 高松順太, 武田京子, 多田尚人, 坪井久美子, 浜田 昇, 廣岡良文, 深田修司, 三橋知明, 百渓尚子, 吉田克巳, 吉村 弘:敬称略)により、バセドウ病、甲状腺機能低下症、無痛性甲状腺炎、慢性甲状腺炎(橋本病)、亜急性甲状腺炎(急性期)の5疾患について、診断ガイドラインが作成されました[1]。
その後、歴代理事長(森 昌朋、山下俊一、赤水尚史、山田正信、菱沼 昭:敬称略)のもとで改訂が繰り返されて現在に至っています。
一方、その間に粘液水腫性昏睡、甲状腺眼症、甲状腺クリーゼ、甲状腺ホルモン不応症、IgG4関連甲状腺疾患について、臨床重要課題の一環として診断ガイドラインや診療指針が作成され、一部は論文として発表されています。
このたび、日本甲状腺学会からThyroid Scienceという本学会発行の英文医学雑誌が創刊されたことから、当初の5疾患について、あらためて本誌へ掲載(投稿)することとしました。
ただし、これらはエキスパートオピニオンとして策定されていることから、論文では各記載の根拠となる文献をあらたに引用しました。
さらに各疾患の定義についても記載し、記載形式は最新のガイドラインの様式に合わせました。
英文バージョンの投稿に先立ち、和文バージョン(引用文献は省略)を作成しましたので、公表いたします。

ご意見がございましたら、学会事務局までお願い致します。

参考文献

[1] 【甲状腺疾患の診断基準・治療のガイドラインUPDATE】甲状腺疾患診断ガイドライン. ホルモンと臨床(廃刊)2002;50:643-53、医学の世界社(2021年会社精算)

日本甲状腺学会理事会

田上 哲也、片井 みゆき、絹谷 清剛、鯉淵 典之、近藤 哲夫、志村 浩己、菅原 明、杉谷 巌、筒井 英光、
豊田 長興、西原 永潤、橋本 貢士、長谷川 奉延、林 良敬、平野 滋、光武 範吏、南谷 幹史、渡邊 奈津子、
荒田 尚子、野口 仁志

令和6年11月21日
日本甲状腺学会
理事長 田上 哲也

 日本甲状腺学会会員 先生方へ 平素より格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
昨年 9 月にパブリックコメント公募を行いました「IgG4 関連甲状腺疾患の診断基準(案)」について、 多数のご意見をいただき感謝申し上げます。これらのご意見を元に、同年12月に行われた「IgG4 関連 疾患の診断基準ならびに治療指針の確立を目指す研究」内分泌神経領域分科会において討議を行い、添付の「IgG4 関連甲状腺疾患の診断基準(改訂案)」を作成致しましたのでご報告いたします。
改訂部位については以下の通りです。

・診断項目について、2 つに分かれていた病理診断項目を1つにまとめ体裁を整えました。これに合わせ て診断基準の確診例の記載を修正致しました。
・病理診断項目について、IgG4 関連疾患包括診断基準と IgG4 関連甲状腺疾患において IgG4 陽性形質 細胞数および IgG4/IgG 陽性形質細胞数比が異なる点の論拠について特にご指摘をいただきました。この 点については、パブリックコメント公募後に班員の覚道先生、李先生らの論文が正式に Thyroid に採用 されたことを受け、これを論拠として引用しております。
・附記について、Riedel 甲状腺炎や橋本病(IgG4 甲状腺炎)などとの関連についての記述、甲状腺エコ ー所見に関する説明を追記した方が良いのではないかとのご意見をいただきましたので、これらを踏ま え附記内容を修正致しました。また、本疾患の予後や甲状腺癌との関連についても記述すべきとのご意見がありましたが、日本甲状腺学会雑誌 10 巻 1 号 「特集 2. 甲状腺疾患と IgG4 関連疾患」の引用によ り代えさせて頂いております。

IgG4 関連甲状腺疾患の疾患概念を明らかにするため、今後も学会発表や論文報告などによる症例蓄積が 必要と考えております。 今後ともご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

IgG4関連甲状腺疾患の診断基準(改訂案)(PDF/133KB)

「IgG4 関連疾患の診断基準ならびに治療指針の確立を目指す研究」班
内分泌神経領域分科会リーダー
和歌山県立医科大学内科学第一講座
赤水 尚史

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